くだらないものほど、
大真面目に作る!
思わずフフっと笑ってしまう
印刷物をあなたに
はじまりは、高校生の時に手に入れた金田理恵さんの
『ぜんまい屋の葉書』(筑摩書房)という本でした。
金田さんが小さい活版印刷機で作った季節の葉書たち。
その言葉と独特の世界観と完成度の高さにときめきました。
大学に入学し、印刷工房に足を踏み入れた途端、
金属製の小さなハンコのようなものが隅っこの壁一面に
ずらっと並んでいるのを発見。
「これは、活字というものなのでは?」
「あぁ、やってみたい!」
友人達と『活版印刷研究会』を設立し、
先生に教わりながら、文字を組んで印刷を始めたのです。
初めて印刷したものを見た時の感激は忘れられません。
「なんて本物っぽいんだ…」
それからというもの、印刷工房の隅っこに入り浸りの
4年間でした。
だんだんと作るものは、先生の高尚な教えから外れ、
ふざけたものばかりになりましたが、、、
そんなものも本物っぽく仕上がるのが堪りません。
1990年代前半、時代はMacとインターネットの黎明期で
活版印刷は、いちばん遠いところにいたと思います。
でも、静かでインキや灯油の匂いのする埃っぽくて
薄暗い部屋が、私にとって心から落ち着ける場所でした。
それは今でも変わらず、部屋の隅っこの小さい印刷機で
何かを作っているときは、夢中になって
全てを忘れてしまいます。
なにぶん小さい機械で一人で作っているため、ロットも限られますが
もしうまく条件があえば、オーダーも可能です。
ご相談くださいませ。
もう少ししたら、デザインしながら活版印刷もして
それを眺めながらお客さんがお茶やお酒を飲めるような
そんな印刷工房を作る予定です。
こんなものを
つくっています